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銀行にもあった ぁぶなぃ金融商品

今週月曜日(1月19日)の月曜の日経の31面に「金融商品 比べて選ぶ」というコーナーがありまして、「二重通貨預金×外貨建てMMF」というテーマで解説していました。
私は外貨MMFは10年位前から利用しているので知っていましたが、二重通貨預金は知らなかったので読んでみました。
読んでみてふつふつと怒りがこみ上げてきました。
まさか銀行が(違法ではないが詐欺まがいの)ハイリスク商品を個人に売っていたとは知りませんでした。

紙面によれば
「二重通貨預金は為替動向により満期時に元本が円と外貨のどちらで戻ってくるか決まる商品。通貨オプションというデリバティブを組み込んだ仕組み預金のひとつだ」
ということです。

例えば
「1ドル100円で1百万円預けて年利16%の3ヶ月債、為替が期間中に1ドル95円以上になったら元本がドルで返ってくる」という商品が仮にあったとします。
そして金利2%(数年前まで5%はありました!)の米ドル建MMFとリターンを比較してみましょう。
この商品と年利2%の外貨建MMFが円レートによってどういうリターンになるか概算してみました。

レート 二重通貨  2%MMF
120 1,040,000 1,206,000
119 1,040,000 1,195,950
118 1,040,000 1,185,900
117 1,040,000 1,175,850
116 1,040,000 1,165,800
115 1,040,000 1,155,750
114 1,040,000 1,145,700
113 1,040,000 1,135,650
112 1,040,000 1,125,600
111 1,040,000 1,115,550
110 1,040,000 1,105,500
109 1,040,000 1,095,450
108 1,040,000 1,085,400
107 1,040,000 1,075,350
106 1,040,000 1,065,300
105 1,040,000 1,055,250
104 1,040,000 1,045,200
103 1,040,000 1,035,150
102 1,040,000 1,025,100
101 1,040,000 1,015,050
100 1,040,000 1,005,000
99 1,030,000 994,950
98 1,020,000 984,900
97 1,010,000 974,850
96 1,000,000 964,800
95 990,000 954,750
94 980,000 944,700
93 970,000 934,650
92 960,000 924,600
91 950,000 914,550
90 940,000 904,500
89 930,000 894,450
88 920,000 884,400
87 910,000 874,350
86 900,000 864,300
85 890,000 854,250
84 880,000 844,200
83 870,000 834,150
82 860,000 824,100
81 850,000 814,050
80 840,000 804,000  (あくまで概算です)
  
横比較で見ると104円以上の円安ならMMF有利、それ以外は二重通貨預金有利という事になりますが、それで納得していいのでしょうか。
問題点はそこではなく縦比較にあります。
二重通貨預金は円高で失敗したときには5万10万、それ以上の損があるのに、うまくいったときに得られる金額の上限が104万円なのです。ドル建MMFは円高になったら損をしますが、円安になったときそれと同様の得をします。それが違いです。
これは2000年ごろに証券会社が何も知らない個人に売って一部で問題になった「EB」とそっくりの設定です。

実は二重通貨預金の実態は「1ドル=100円で1万ドル分の円を買えるオプション」を4万円で銀行に売る取引なんです。
銀行は円安のときはドルを持っていれば儲かるので何もしないで100万返します。
円高に振れたときはオプションを使って預かった100万円でドルを預金者に買わせて返します。
銀行はどちらでも得をします。
「預金者」はとったリスクに満たない利益を得るか、取ったリスクどおりの損失を蒙るかの2択です。
結論から言いますと、こういうオプションの売りを金融知識のないアマチュアにやらせるのは論外なのです。そして、このようなオプションの対価が4ポイントというのは安過ぎるんです。

語弊がありますが、二重通貨預金は勝ったら10円もらえるけど、負けたら0~50円取られるルールのじゃんけんみたいなものです。
個人投資家のやる事ではありません。

追記
おまけ
この本は∑や微積分の式を使わずに投資リスク管理・デリバティブ・オプション理論等を説明した初級者向けの本です。変な仕組み商品に引っかからないための「お守り」としてお勧めします。

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